未来

ネットのお陰で、「ゲイとしての生き方」ってのを見つけて、
こうして生きてきて、同じ価値観を共有できる友人ができて。
今の俺は、かなり幸せかもなあと、思った。
もしネットがなかったなら決して知り合わなかったであろう人たち。
そういう人たちの存在が、今の俺の頭には多々浮かぶ。
もしネットがなかったら。
そんな仮定法の話をしても、仕方ないのかもしれないけれど。
彼らと、あとどれくらい交友を続けられるのだろうか。
１年後の今日。３年後の今日。５年後の今日。
俺は彼らのうちの何人と、つながり続けているだろう。
終わりのないものなんてなくって、
そして交友は、しばしばその最たる例であったりするけれど、
それでも、長く続けられる交友があるとすれば、
それは、同じ価値観を共有できる、
彼らとの交友なんじゃないだろうか。
そう信じる俺が、今ここにいる。

きょう会った人とも、もう二度と会わないかもしれない。
あるのは、未来とか、運命とか、そんなものではなくって、
ただ一瞬一瞬があるだけ。その繰り返し。
最初で最後かもしれない、その一瞬一瞬を、
俺は、大切にしたい。
大事なものほど、失くして初めて、
その価値を認識するものだから。

一歩一歩を大切にして、一日一日を大切にして、
それは、ひいては、自分自身を大切にすること。
生きるってそうゆうことなんじゃないかと、
ふと思った今日があった。
(2000-11-25)